原 全一郎 院長（根岸駅前歯科)のインタビュー

「面白そう」がきっかけで、歯科医の道へ

　私が歯科医の道へ進んだ理由は、自分が通っていた歯科医師さんの影響ですね。小学生だった頃、虫歯の治療で通っていた歯科医院で、医療器具や色々な種類の義歯などを見かけて。手先が器用で、小さい頃から物作りをしていたこともあって、それらの物に興味を持ちました。自分が治療されていても、「ああ、こうやって歯が治っていくんだ」と実感して「歯医者さんって、面白そうだな」と思ったのを今でも覚えています。その時の思いが成長してからも残って、神奈川歯科大学へ進学しました。大学卒業後、横浜市内の歯科医院に勤務し、2004年10月に『根岸駅前歯科』を開院しました。開業して20年近く経ち、今では2世代に渡って通っていただいている方も多くいらっしゃいます。

保険内治療がメイン。骨再生治療など特殊な治療も扱う

　当院では、基本的に保険内治療を行なっています。高価な治療をしたからといって、治る、より歯の寿命が長くなる、ということはありません。毎日の歯ブラシや義歯の管理など、定期的なメンテナンスを怠らないのであれば、基本的には保険内治療で十分なんです。歯周病の治療では、骨再生治療も行っていますが、それは特殊なケースですね。必要があればやりますが、たいていはそこまでやらなくても、治るケースが多い。歯周病の場合、症状に合わせて必要な検査を行ったあと、うがい薬や抗生剤を使って清菌します。そして、歯科衛生士が歯石除去や歯周ポケットの洗浄を行う。ブラッシング指導も行うことで日々のケアのサポートもします。このような治療は全て保険内治療で済みますよ。「歯科治療は高い」というイメージは持たず、お口のことで気になることがあれば、気軽な気持ちでお越しいただきたい。

治療は強制せず、患者さんの意向を尊重する

　治療の前には必ず、どんな治療法なのか説明します。そのとき、患者さんの要望もお聞きし、お互い方針が合わないときは、患者さんの意向を尊重していますね。こちらから無理に治療を押し付けることは出来ませんし、患者さん自身、色々な事情があるでしょう。治療は私1人で行うものではなく、患者さんと協力しあって初めて結果が出るもの。患者さんが望まない治療をしても歯が健康になるのは難しい。また、歯科治療について説明をするとき、歯が悪くなった原因もお伝えします。一人ひとり、歯が悪くなった原因はそれぞれなので、「どうしてこうなったのか」原因を伝えることは、治療法を説明するのと同じくらい大事なことです。原因が取り除かれないと、治療後もまた同じように歯が悪くなってしまいますから。

予防とメンテナンスに力を注ぐ

　歯科治療は虫歯や歯周病の治療の他に、当院では歯科衛生士によるブラッシング指導をはじめ、生活習慣改善のための指導、感染予防や口臭予防のアドバイスとクリーニング、フッ素塗布にも力を入れています。毎日のケアが歯の健康を左右しますからね。歯磨きグッズも、その人に合うものは人それぞれ。その人にあった歯ブラシ、歯間ブラシ、フロス、洗口剤などアイテムを紹介しています。リスクに合わせて、3ヶ月～半年おきに、メンテナンス・リコールに来ていただくことで、歯の健康を保っていただきたい。また、歯ぎしりや顎関節症の治療も行っています。歯ぎしりは歯を痛め、将来自分の歯が残せない原因にも。当院では、噛み合わせのアンバランスや歯ぎしり・くいしばりの負担から守るよう検査をし、噛み合わせの調整やマウスピースを作成しています。

地域の方へのメッセージ

　最近は、歯科医院も増え、患者さんにとっては自分に合った歯科医院を見つけやすくなったのではないでしょうか。先ほども申しましたが、歯科治療とは歯科医師だけで行うものではありません。患者さんとの協力体制がうまくいかないと、治療も不思議とうまくいかないものなのです。ですので、相性というのも大事かと思います。当院にお越しいただいても良いと思いますし、他院の歯科医院さんでも良いでしょう。患者さんの相性が合う歯科医院で治療を受け、健康になっていただくのが一番です。当院にお越しいただけたら、私と歯科衛生士とともに、お互いタッグを組んで、歯の健康を目指していきましょう。

※上記記事は2023年11月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。