皆川 浩之 院長（皆川歯科医院)のインタビュー

祖父や父が歯科医だったため、自然と歯科医の道へ

　祖父や父、他の親戚も歯科医や医師、薬剤師が何人もいる家系で育ちました。そのせいか、子どもの頃から「自分も、歯科医にならないとまずいかな」という気持ちがありましたね（笑）。幼い頃から、父の診療所に通っていたため、子どもの私にとっては馴染み深い世界でした。父は家では仕事の話をしなかったため、父の働く姿を知るのは、診療所だけ。父が患者さんに向き合い、真摯に治療をしている姿は子どもの私にとっても嬉しく、今でも心に残っています。高校生になって、進路を真剣に考えるときはすでに迷いはなく、父のように地域医療に貢献できる歯科医を目指すため、神奈川歯科大学へ入学しました。卒業後は、現在のような研修医制度がなかったため、鶴見の歯科医院や上大岡の歯科クリニックで研鑽を積んでいる最中、「杉田にいい場所がある」と紹介され、1993 年に「皆川歯科医院」を開業しました。

高齢の患者さんには、無理をさせない治療を優先

　当院の患者層は地域の高齢者の方が多いため、「無理をさせない」治療を心がけています。なるべく削らないように、抜かないように。いまある歯をなるべく最期まで使ってもらえるような治療が大事だと考えています。高齢者にとっては負担がかかるインプラントや義歯の治療などは、避けています。また、治療については必ず患者さんに説明をしていますが、私が提案する治療方針と患者さんの希望が違う場合には、患者さんの意思を尊重していますね。高齢者の方は、長い時間口を開けていることも難しいです。そのため、なるべく治療時間が長くならないよう工夫しています。当院は横浜市周術期連携歯科医院ですので、横浜市大病院などから紹介されたガン患者の方の歯科治療も行っています。通い慣れた歯科医院での治療を希望される方も多いため、そうしたニーズになるべく答えられるよう体制を整えています。

ユニットは1 台。感染対策と患者さんのプライバシーを守るため

　最近はコロナの流行も落ち着いてきましたが、高齢の方や持病のある方は、まだ感染対策が必要です。当院では、ユニットを1 台にし、歯科助手や受付は配置せず、私のみで治療を行っています。また、患者さん同士が待合室で一緒にならないように、予約時間もゆとりを持って設定していますよ。感染対策は、コロナ前から徹底して行っているため、安心して訪れていただきたいと思っています。

杉田は、学生の頃から馴染みある街

　杉田は、若い頃からよく訪れていました。学生の頃は、新杉田の喫茶店でバイトをしていましたし、友達ともよく遊びに来ていましたね。開業して30 年以上経ちますが、その間、杉田の街も大きく変わり、昔知っていたお店も大分無くなりました。その代わり、新しいお店が増え、新杉田駅が近いこともあって、毎日たくさんの人が行き交っています。訪れる方の年齢層も幅広いため、街が老け込むことなく、活気を感じますね。私は、杉田小学校の校医を10 年以上勤めていたため、診察だけでなく、子どもたちとの保健会議に参加したこともあり、今では良い思い出です。

地域の方へのメッセージ

　お口は体の入り口です。歯ブラシを怠ると、虫歯や歯周病になるだけでなく、最近の医療研究ではガンや体の病気にも繋がる可能性があることが分かってきました。食事をしたら歯ブラシを忘れず、お口のなかの状態を綺麗に保つよう心がけてください。そうすれば、なるべく自分の歯で食事を楽しむことができますし、健康的な生活を過ごせるでしょう。何か気になることがあれば、当院へご相談ください。

※上記記事は2024年2月に取材したものです。
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