小泉 康之 院長(洋光台駅前歯科医院)のインタビュー

洋光台駅前歯科医院 小泉 康之 院長

洋光台駅前歯科医院 小泉 康之 院長 YASUYUKI KOIZUMI

日本大学大学院松戸歯学研究科修了。トロント大学歯学部留学。日本大学松戸歯学部兼任講師。平成19年12月に『洋光台駅前歯科医院』を開院。令和4年3月21日に現在地へと移転(JR根岸線「洋光台駅」より徒歩3分)。

歯科医師という職業の義務

 「仕事が趣味」というくらい、歯科医師は好きな職業です。医療は特殊な職業です。世の中ではお金を頂いた人が「ありがとうございます」を言います。しかし、お坊さん、学校の先生、医療関係だけは、お金を支払う人が「ありがとうございます」を言います。医療とは患者さんからお金を頂き、さらに「ありがとうございます」を言われる崇高な職業です。患者さんからお金を頂いて、「ありがとうございます」を言われて、治りませんでした、では詐欺だと思うのです。もちろん、毎日医者に通ったからといって不老不死になるわけではありません。医者だっていつかは死にますから。医療は相手が人間ですから、手術であれ、処置であれ、100%の成功を約束しません。ただ100%の成功に近づけるよう日々努力する義務があります。それがお金を頂き「ありがとうございます」を言われる立場の人間がする義務だと思います。「これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」と論語にあります。古典は真理を語ります。

人生100年時代を過ごしていく上で

 「人生100年時代」と言われています。嚙める100年と、噛むことに難儀する100年。人前で笑える100年と、口元を手で隠す100年。同じ100年でも人生の質に大きな差がでます。世界一の投資家「ウォーレン・バフェット」は語っています。「最高の投資は自分自身に投資すること。想像してほしい。今日終わったら私は皆にそれぞれが好きな車を差し上げる。色はなんでも好きに選んでいい。明日には家の前に送られている。しかしこの話には裏がある。その車は残りの人生で唯一得る車だ。だとしたら、あなたはその車をどう扱う?精一杯、大切にするだろう。この車と同じように、あなたは唯一無二のものを持っている。それは魂と体だ。たった一つだけ。その身体と脳、今は快適に動いているかもしれないが、それを生涯を通して保つ必要がある。」定期的な歯科検診・クリーニングは自分に対する投資です。

自分自身が受けたい治療を提供

 「自分自身が患者さんであればどうしてほしいか?」ということを常に念頭に置いて治療を行っています。虫歯が出来てしまったとしましょう。100%正解な治療があれば選択肢はありません。しかし詰め物1つとっても様々な種類のものがあります。様々な詰め物の種類があるということは、それぞれに一長一短があることです。保険適用か否か、費用はどうか、治療期間はどの程度になるか、耐久性に問題ないか、審美性はどの程度追求すべきか、虫歯の再発リスクはどうか、仮に壊れたとして補修できるか、等々。様々な選択肢がある中で、自分であれば「こうしてもらいたい」ということを考え、患者さんと向き合っていくことになります。もちろん、最終的な決断は患者さんの希望であり、こちらの考えを押し付けることはありません。ただ、そこに、自分であれば、自分の家族であればどうしてほしいか、ということが念頭にあるかないかは、治療の大きな差になってくると思うのです。

自分にできることを地道にやり続けること

 卒業してから今まで、母校の日本大学松戸歯学部で兼任講師を務めています。専門は口腔病理学です。口腔には虫歯・歯周病といった歯科だけの病気から炎症や癌といった医科と重複する疾患があります。病理とは、疾患の成り立ちと申しましょうか、自然の理を追求していく学問です。診療に直結することは稀ですが、論理的に物事を思考する上で非常に役立っています。医療という、時に死神を身近に感じる職業に従事していると、人生は長くないことに気づきます。誰も死神から逃れられないとも。天職とは与えられるものでなく、自ら極めるものです。親はサラリーマンでしたが、それが偶然、歯科医師となり、歯科医師に天職を見出した結果、祝日以外の日を診療に充てています。医院にいない日は大学へ行っています。診療・教育を続けて分かったことは、多くの物を得たところで情熱は満たされないということです。お金をたくさん稼いでも情熱は満たされません。多くの物とお金を得たところで、見る現実はもっと多くの物とお金。大事なことは生まれてから死ぬまで、その間に何をするかを知りました。人生は自分以外の人の人生を良くして初めて良くなるのです。自分にできることを地道にやり続け、世の中に貢献できることに日本人としての誇りを感じています。

地域のみなさんへメッセージ

 人は誰でも若さを保ちたい。そして若さを保つには、血管を傷つけないことが大事だと分かってきました。口腔細菌は血管を傷つけます。口を清潔にするということは、虫歯・歯周病の予防だけでなく若さを保つことなのです。オードリー・ヘプバーンが言った、「美しい唇であるためには、美しい言葉を使いなさい。美しい瞳であるためには、他人の美点を探しなさい。」これに「美しい歯であるためには、正しく予防しなさい」を加えたいと思っています。

 

※上記記事は2023年11月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

洋光台駅前歯科医院 小泉 康之 院長

洋光台駅前歯科医院小泉 康之 院長 YASUYUKI KOIZUMI

洋光台駅前歯科医院 小泉 康之 院長 YASUYUKI KOIZUMI

  • 出身地: 千葉県
  • 趣味: 「仕事」
  • 好きな作家: 司馬遼太郎
  • 好きな映画: 『摩天楼はバラ色に』
  • 座右の銘: 「指揮官陣頭」「努力した者が成功するとは限らない。しかし、成功した者は必ず努力している」
  • 好きな音楽: クラシック
  • 好きな観光地: トロント

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