深野 亜希子 代表（深野力蔵商店のアロマ)のインタビュー

幼少期から客商売は身近な存在だった

　曽祖父である深野力蔵さんが始めた『深野力蔵商店』は杉田の地で100年以上続いているお店です。現在はホームセンターのような位置付けのお店ですが、開業当初はなんでも揃うお店として愛されていたそうです。その環境の中で幼少期を過ごし、客商売は私にとって身近な存在でした。大学卒業後はSEとして一般企業に就職しましたが毎日のPC作業は私の性分には合わず、様々なお仕事を経て実家に帰省することになりました。帰省後は『深野力蔵商店』を手伝い、その中でアロマや雑貨を販売するようにもなりました。また並行して自宅でアロママッサージをしたりしていました。昔から親戚がこの場所で絨毯や瀬戸物を扱う店舗をやっており、お店を畳むタイミングで周りからの後押しもあり店舗を開業することを決意。2020年に『深野力蔵商店のアロマ』を開業する運びとなりました。

お客様が何を望まれてお店に来てくださったのかを考えて応対する

　私は接客する上でお客様の邪魔にならないことを心がけています。もちろん挨拶や説明、商品のおすすめはしますが、押し付けるようなことはしません。お客様の中にはお店の空間自体を楽しみにして来店してくださっている方もいらっしゃります。その方に対して邪魔にならないように見守るような感覚で接客するようにしています。来店される方の年齢は様々ですが、特に年配の方がプレゼントを購入されるために来店されることが多くあります。私やお店のスタッフと話しながらお店の空間にいることを楽しみにしている方や、クリスマスやバレンタインのプレゼントのお返しを毎年買いに来てくださる方。またコロナ禍で少し寂しい時の安らぎとして来店してくださるお客様もいらっしゃりました。どのお客様に対してもお客様のお邪魔にならないよう配慮を心がけるようにしております。

アロマに興味を持ったきっかけとはじめての方へのおすすめ

　元々派遣のお仕事をしている時に百貨店で健康関連の商品を扱っていたお店で働いていたことがありました。その時に他のお店の方から健康に関しての相談を受けることが多く、体について自分で勉強をした結果アロマというジャンルに辿り着きました。現状日本でアロマはリラックスする効果があるという印象で広まっていますが、実は海外では医療にも利用されています。法律の関係で日本では雑貨扱いになりますがそういった面を知るうちにアロマにのめり込んでいきました。また母が植物好きで、周りに多く植物があったということも私に関連性を感じています。お客様との会話の中でその方の雰囲気やご希望に沿ったアイテムをお勧めはするのですが、はじめてアロマのアイテムに興味を持たれた方におすすめなのは柑橘系の香りがするアロマです。オレンジやレモンのように実生活でも親しみのある匂いがする柑橘系の香りが私は導入しやすいと考えているからです。お店にご来店いただければ私も一緒にお客様に合ったアロマのスプレーやマッサージオイルを選ぶお手伝いを致します。またステックディフューザーであれば好きな香りでブレンドして作成することもできるのでぜひお店に足を運ばれてください。

長く大事にしてもらえるものを販売していたい

　近年はモノが溢れて使い捨てのような時代です。そんな中でモノを販売する商売について考える時があります。出来れば購入された方に長く使っていただきたいという気持ちで仕入れています。最近はお洋服の需要も上がっているのですがその理由は良質なモノを着用したいからという点からと考えられ、お客様もそう考えているのではないかと感じています。仕入れはメーカーさんや作家さんに依頼するのですが、どれも私が使ってみたい、長く使えそうだなと感じたモノを選定するようにしています。おすすめはアロマですが他にも店内には洋服や日常のキッチン用品、タオルや雑材のカゴを取り揃えております。キッチン用品ですと開業当初から取り扱いのあるドイツ生まれの『WECK』というシンプルな保存容器が人気です。値段ではなくいいモノを購入してもらえるように日々考え行動しています。

地域の皆様へ

　「あの深野さんがやっているの？」と言われることが多く、地域の皆様とは『深野力蔵商店』から長い期間おつきあいをしてくださり感謝しております。不定期にはなりますが、アロマ制作に重きを置いたワークショップやアロマテラピーとはどういうモノなのかを学ぶワークショップ、マッサージの仕方を学べるワークショップも行っています。現在は不定期での開催ですが今後定期的に行えるように尽力いたしますので今後もお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

※上記記事は2024年6月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。