糟谷 賢二 店長(やきとり独楽鳥)のインタビュー

やきとり独楽鳥 糟谷 賢二 店長

やきとり独楽鳥 糟谷 賢二 店長 KENJI KASUYA

新潟でサラリーマンをしていたが、一念発起。修行を経て、2008年の2月に『 やきとり独楽鳥』をオープン。(京急本線「杉田駅」より徒歩3分)

食べる側から作る側へ

 大学を卒業後、サラリーマンをしていました。呑む機会も多く、「焼き鳥」は好きな料理の1つだったんですね。入社当時はずっとサラリーマンをやるものだと思っていたのですが(笑)、でもなぜか、「自分でやってみたい」と思ってしまったのです。人生ってわからないものですね。

 サラリーマンとして10年を過ごした新潟に別れを告げ、神奈川に戻ってきて焼き鳥屋さんで修行を積み、2008年の2月に『やきとり独楽鳥』をオープンしました。お店は、自宅から歩いていける距離にあります。毎日続けるとしたら、歩ける範囲のところでと考えていたものですから、いい場所に巡り会えたと思っています。

「美味しかった。また来るね」の一言を励みに

 お客さんはお仕事帰りの方、地元の方が多いですね。おそらく、私と同年代の方が中心ではないでしょうか。実は以前はお子さん連れのご家族もいらしてくれていたんです。でも、条例が変わり、喫煙目的店となってからは二十歳未満のお子さんは入れなくなってしまったんですね。お店を始めて16年。小さいお子さんが成長していく姿を見れるのは楽しみだったんですけども、それはまあ仕方のないことで……。でも、変わらないこともあります。やはり、お客さんが「美味しい」と言って喜んでくださること。それが一番です。「美味しかった。また来るね」。その一言が励みになりますし、実際にまたいらしていただけると、本当にうれしくなります。

当たり前のことを当たり前にやることが大切

 当たり前のことを当たり前に、ということを肝に命じています。焼き鳥という料理は、本当にシンプルなものです。言葉にすれば、塩だったりタレだったりを掛けて、ただ焼くのみ。でも、シンプルだからこそ、仕込みの手を抜いたり、よろしくない材料を使ったりすると、たちどころにわかってしまうんです。うちだと、レバーやつくねが人気ですが、特にレバーは“モノ”の味がダイレクトに出ますから、手抜かりはできません。お世辞で仰っていただけてるのかもしれませんが、「ここのレバーは食べられる」というお客さんもいらっしゃいます。普通のことを普通に。それは、いつも心がけてることですね。

夏場には流しそうめんも

 昨年(2023年)から、夏場には卓上の流しそうめんを始めました。私は野球が好きで、よく横浜スタジアムに行くんですけども、そこのボックス席で流しそうめんをしていた子達がいたんです。まあ楽しそうにしていたので、「これ、お店でやってみたらどうだろう」と思いついたんですね。一人暮らしの人は、家でそうめんを食べることってあまりないと思うんです。お客さんみんながいる中のことですから気にする方もいませんし、評判はいいですね。寒い時期には、鍋をお出ししています。「スープが美味しい」という声をいただいていますが、これも修業先で教わった通り、丁寧に鶏からダシをとっています。これも、シンプルだからこそ、わかってしまうものですね。「美味しいものを出していれば、お客さんは来てくれる」。修業先のお師匠さんからよく言われていたことです。独立して、その言葉の意味が身にしみてわかったような気がします。

地域のみなさんへメッセージ

 シーズン中は必ずベイスターズの試合をテレビで流しています。勝負所になって、ついつい手がおそろかになると、お客さんに怒られることもありますけどね(笑)。野球を見にいらしていただいてもオッケーです(笑)。みんなでワイワイするのもいいですし、おひとりでいらしていただいても大丈夫。「独楽鳥(こまどり)」には、そうした意味合いもあります。お客さんが思い思いに楽しく過ごしていただければ、私はそれで十分です。

 

※上記記事は2024年1月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

やきとり独楽鳥 糟谷 賢二 店長

やきとり独楽鳥糟谷 賢二 店長 KENJI KASUYA

やきとり独楽鳥 糟谷 賢二 店長 KENJI KASUYA

  • 出身地: 神奈川県
  • 趣味: お酒を呑むこと
  • 好きな作家: 東野圭吾
  • 好きな映画: アクション
  • 座右の銘: 「継続は力なり」
  • 好きな音楽: J-POP
  • 好きな場所: 新潟の海

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