松本 啓 オーナー（杉田料理 けい)のインタビュー

和食をベースに、フレンチやイタリアン、スペイン料理を勉強

　親が居酒屋を経営していたので私も自然と料理の道へ進みました。調理の専門学校へ進学し、ホテルの和食店でバイトを始めると、そこで若い親方に出会って。年が近いせいか仲良くなり、将来の相談もするようになりました。私が卒業する頃、親方がホテルとは別の和食のお店をオープンすることが決まったんです。「小さなお店だけど手伝ってくれないか」と誘っていただき、働くことになりました。そこで、和食料理を基本から叩き込まれましたが、私もまだ若く、「もっと勉強したい、もっと働きたい」と、休日は親方の友達のお店へ行き、フレンチやイタリアン、スペイン料理のお店で働きました。その後、経営を学びに大阪へ行き、焼肉屋とうどん屋を経営する企業に就職。店舗へ行ったり事務をしたりして飲食店の経営を直接学びました。両親がお店を持っていたこともあり、「自分のお店を持つ」という意識は昔から強かったですね。そんななか、知人から「いい場所があるけれど、お店を出さない？」と紹介されたのが、ここ「杉田料理 1+11（けい）」がある場所です。駅に近く、何より地元であることが良かった。2008年8月にオープンし、以来たくさんのお客様、リピーターのお客様に訪れていただいています。

厳選されたワインは色々な種類を味わって欲しいので価格を均一

　ワインはジャンルにとらわれず、さまざまな種類のワインを用意しており、お客様が飲みたいお酒を気軽に選べるように料金を均一にしています。シャンパン、赤ワイン、白ワイン、オレンジワイン、ロゼなど全て同じ価格です。当店は30代のお客様や女性のお客様が多いので、甘めのワインやフルーティなワインを多く揃えています。開業する以前は、杉田にまだワインのお店はなく、だったら元々大好きだったワインとそれに合う洋食レストランがいいのではと思ってスタートしました。今では、杉田もワインのお店が増えましたが、それでも常に多くのお客様がいらしてくれるので、嬉しく思っています。

おすすめはコース料理。お腹を空かせて来て欲しい！

　おすすめ料理は、コース料理、特にディナーコースですね。地元愛が強いので、とにかく地元のお客様にいっぱい食べて欲しいと思い、量も種類も満足していただけるよう多く出しています。ランチは一般的な量ですが、夜のコースは前菜からデザートまで20種類の料理を作ります。特に、前菜やマリネ、酸味を生かした料理や季節の野菜料理など、単品だと量が多くて注文しづらいけれど、出たら嬉しい料理ってあるじゃないですか。そういう料理をコースでは出して、バラエティに富んだ食事を楽しんでいただきたいです。パテなども出しますがあまり肉料理は中心にせず、魚料理を多く出しています。その方が、たくさん食べていただけますからね。ぜひ、お腹を空かせて来ていただきたいです！ コース料理は、お客様から要望があれば、それに合わせることもできます。料金は、ランチは1,500円。ディナーコースは5,000円で、1,000円の飲み放題コースを追加できます。ドリンクは、ワインを中心に焼酎、カクテル、ビール、ジュースなどが飲み放題です（日本酒はありません）。メニューは季節の材料に合わせて、週替りで変えることもあり、リピーターのお客様も飽きずに食事が楽しめるよう工夫しています。

地元で働く喜び。家族が増える姿を見れること

　自分の店を持って15年近く経ち、印象的なことといえば、地元の人たちそれぞれの歴史を感じたときですね。学生の頃の友人が結婚し、子どもが生まれて、その子が大きくなって。家族連れでお店に来てくれると、友人の子の成長をすごく感じるときがあります。もちろん、自分の子どもの成長も感じますが、特に地元の友人の子の成長には驚きますね。「ああ、あの時の赤ちゃんがこんなに大きくなったんだ」と感動するとともに、「自分、年取ったな〜」とも思います（笑）こうした喜びは、地元で働くならではですね。 これからも、地元の人たちの未来へのつながりを、感じながら料理を作っていきたいです。

地域の方へのメッセージ

　地元が大好きなので、今後も地元で愛されるお店を目指し、美味しい料理をお客様に届けていきたいと思っています。好きなことを仕事にしているので、細く長く頑張っていきたいですね。ぜひ、『杉田料理 1+11（けい）』へお越しいただくときは、お腹を空かせてお越しください！

※上記記事は2024年1月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。