弘田 新太郎 代表(名宝堂)のインタビュー

名宝堂 弘田 新太郎 代表

名宝堂 弘田 新太郎 代表 SHINTARO HIROTA

高校卒業後、専門学校へ進学。その後、メガネメーカーにて20年以上企画営業職として業界で幅広い経験を積みました。2015年に父が経営をしている『名宝堂』に就き、現在に至る。

自然と将来はメガネに携わる仕事をすると考えていた

 祖父の代から、メガネ販売と時計の修理を専門に行う店舗を営んでいたため、私にとってメガネは幼い頃から日常の一部であり、親しんできた存在でした。この環境の中で、メガネに関わる仕事に就くことが私の運命のように感じられました。高校生になると、周りの人々との交流が増え、外見や身なりに気を使うことが当たり前になりました。その中で、メガネをオシャレなアクセサリーとして活用できる可能性に気付き、自身もメガネをオシャレに取り入れることを考え始めました。そこで、メガネの専門学校への進学を決意し、メガネのデザインと製作に関する専門知識を習得する道を選びました。学びの過程で、私は自身のアイディアを具現化し、メガネをよりファッショナブルで個性的なアイテムとして提供する方法を追求しました。会社員時代の経験が、私のメガネ業界でのキャリアにおいて、独自の視点と実行力をもたらしています。

希少な時計修理ができる眼鏡店

 『名宝堂』の特徴として、父が現役で時計の修理を行っていることが挙げられます。実は、時計の分解修理を行う専門店は希少であり、後継者の不足と技術の減少が業界全体の課題として挙げられます。時計は他の装飾品と比べて、プレゼントとしてなどの特別な思い入れが深いアイテムが多いです。この背景から、時計の修理に対する需要は依然として存在し、多くの人々が修理を望んでいます。私自身、父が行なっている時計の修理の工程全てにはまだ取り組むことができませんが、この貴重な技術を受け継ぎ、火を絶やさないように努力しています。時計修理のスキルを習得し、『名宝堂』の伝統を守り、新たな価値を提供するために精進しております。将来、時計の修理を行うことで、お客様の特別な思い出や遺産を大切にするお手伝いをさせていただけることを願っています。

インターネットを見て

 時計の修理において、技術以外の難しい点として、部品の欠損が挙げられます。多くの場合、時計メーカーは製品が発売から一定期間が経過すると、パーツの生産を中止してしまいます。このため、時計の修理において、部品の劣化や欠損に対処する際、全国の問屋や工場と連絡を取り、在庫を確保する必要があります。それでも見つからない場合、お客様に了承を得て中古のパーツを取り寄せたりして、修理に対応することがあります。以前、インターネットでパーツを見つけてお父様の形見の時計の修理をお受けしました。お客様に了承を得て修理に半年ほどかけ部品を調達し、修理が完了させました。その際にはお客様に大変喜んでいただけました。その瞬間、私はなんとも言えない満足感を得ました。お客様の大切な時計を修復し、それが再び彼らの生活に溶け込む瞬間は、何よりも充実感に満ちていました。

個人店ならではの楽しみがある

 現在、メガネのトレンドはクラシックなアイテムに傾倒しており、特に若い世代の間でよく見られます。ただし、私個人としては、年齢に関係なく、多くの人々にこのスタイルを試していただきたいと考えています。かつてはメガネがどこかダサいという印象がありましたが、それが今、注目を浴びているのです。『名宝堂』は個人店として、他の量販店とは異なるアプローチを提供しています。一般的な量販店では、どこに行っても同じ商品を購入できますが、当店では私がお勧めする商品ラインナップをご覧いただけます。そのため、他のお店では見ることのできない特別なアイテムも多く取り揃えています。ぜひ、名宝堂にお越しいただいて、新しいメガネスタイルやデザインをご覧になってください。

地域密着の眼鏡店としての希望

 磯子区にお住まいの方はせっかく地元ですので商店街含め、『名宝堂』へ遊びに来ていただけると嬉しいです。僕自身、同じ世代や少し下の世代の方により多く来店いただきたいと考えており、様々な方とコミュニケーションをとっていきたいです。他で断られた時計・眼鏡の修理は、是非一度ご相談ください。

 

※上記記事は2023年11月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

名宝堂 弘田 新太郎 代表

名宝堂弘田 新太郎 代表 SHINTARO HIROTA

名宝堂 弘田 新太郎 代表 SHINTARO HIROTA

  • 出身地: 高知県
  • 趣味: 野球観戦、落語
  • 好きな映画: ゴッドファーザー、ゴールデンスランバー
  • 好きな場所: 地元高知、自宅
  • 好きな本: 『アルジャーノンに花束を』『チョコレート戦争』
  • 好きな言葉: 好きこそものの上手なれ
  • 好きな音楽: back number、氷室京介

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